栄養療法はオプティマルーヘルス(最適な健康状態)

2011.07.14

栄養療法には健康保険がききませんので、全額患者負担になります。しかし見方を変えると、健康保険がきかない自由診療ということは、栄養療法を行う医師も受ける患者も真剣に取り組まざるを得ないということです。国民皆保険の中では、クスリをもらう患者はあまり費用のことを考えません。必要のないクスリが多めに出ていても誰も文句をいいません。窓口で払う金額が非常に少ないからです。クスリが少ないと逆に文句をいう患者もいるくらいです。日本の第一線で働いていた医師が、アメリカの病院に勤務することになって、日本にいたときと同じように、風邪の患者に何種類もクスリを処方したところ、アメリカの指導医師に必要のないものをこんなにたくさん処方するなと怒られたという話があります。日本の医師は、アメリカの医師に比べて完全にクスリを出しすぎなのです。出すほうも出されるほうもこの異常さに気づいていません。こういう感覚がふつうになってしまうと、健康保険が経済的に破綻するのは当たり前なのです。自由診療では、全額患者の負担になります。ですから当然なぜこの栄養素が必要なのかについて納得できなければ支払う気持ちになれないでしょう。それから国民皆保険では、患者の診察にいくら時間をとっても保険点数は変わらないので、なるべく時間をかけないというのがふつうです。医師の診察が30秒というのも珍しくありませんし、一度も患者の顔を見ないというのも当たり前になっています。自由診療では、診察時間に応じて費用がかかります。納得のいくまで質問したり説明を受けたりできるのです。医師が話を聞いてくれないという保険診療では当たり前のことは、自由診療ではあり得ません。栄養療法はもともと体が利用している栄養素を使う原因療法です。単に症状だけを抑える対症療法とは違います。例えば、風邪には患者本人の免疫力を強化する栄養素を増やすことで対応します。単に咳を抑えたり、熱を下げたりするだけの対症療法とは異なります。また栄養療法では、患者本人の免疫力を無視して抗生物質を使うことはありません。さらに栄養療法はオプティマルーヘルス(最適な健康状態)を目指していますので、めったに病気になることもありません。栄養療法のアプローチは、特に生活習慣病と呼ばれている慢性病に有効です。いまの医療は、救急医療に代表されるような緊急性のある病気に威力を発揮しますが、生活習慣病には手を焼いています。生活習慣病に強い原因療法である栄養療法が普及すれば、国民全体の医療にかかる費用を減らすことにもなるのです。