本来はワインの収穫時期を表す言葉で、収穫年によって「あたり」「はずれ」の基準となるものだが、転じてファッションでは「古着」の意。たとえば、ヴィンテージージーンズとは一九五〇年代以前のものを指す。ヴィンテージのなかでもデッドストック(在庫のまま保存されていたもの)では、「赤耳ジーンズ」などかなり高価格がつくものもある。古くて汚れた感じの魅力をとどめつつ、値段の方は二〇倍もするというリサイクル服が、ファッションアイテムの垂挺の的になっているのである。今日では、服が古いということをほのめかすだけでも事足りてしまう。GAPとアバークロンビー&フィッチは、「ヴィンテージ」という言葉をちょいと拝借して、工場から出てきたばかりのシャツやジーンズに使い、クラシックなスタイルをほのめかす作戦に出た。かすれた文字でGAPヴィンテージと書かれているけれど、れっきとした新品のぱりっとしたTシャツ。そんなものに本当に馴されると思っているのだろうか?